【読書感想文】DaiGo著『これがメンタリズムです メンタリストになれる本』(幻冬社)を読んで

最近家族の影響もあり、YouTubeの視聴機会が増えてきた。

両学長@リベ大の動画でお金の勉強を始めに、自己啓発系というか、見ていて「へー」と言ってしまうような内容のものを、お風呂や夜子供たちが好きなテレビを見ている時などに見ているのだが、最近やたらとYouTube側がDaiGoさんの動画をおすすめしてくる。

いくつか気になるサムネを選んで動画を見てみると、新しい知識や本の情報が手に入り、なかなか面白い。たまに、鼻につくような言い方もあるが、早口なリズムが心地よいし、知識量がすごい。カンペはあるようだが、ツラツラとよくまぁこんなに言葉が出るもんだ、と感心する。

「この人は若いのに、何者なんだ。確か、メンタリストとか言って結構前にテレビ出てたな。メンタリストってなんだ?」

と思ったので、早速本屋で「メンタリストって何」ということがわかりそうな本をみつけてきて、読んでみた

ザックリ内容紹介

著書の経験を踏まえつつ、メンタリズムとは、どんなもののことなのか、が書かれている一冊。

結論が一番最初に書いてある。少々長くてわかりにくいがそのまま引用する。

科学・催眠・心理学、暗示や誘導話法を織り交ぜて、人の体や心を使ったさまざまなトリックやテクニックを駆使したパフォーマンスであり、「超常現象」を実現化するもの

最初にこの文を読んだら、ほぼ意味不明だったが、最後まで通読後に改めて読み直せば、スッと意味が入ってくる。
なぜなら、本書の中で一貫してこの冒頭文の定義の説明をしていくから。

例えば、最初に出てくるのがフォーク曲げ。
これは、スプーン曲げを超能力として披露している人がいるが、実際は超能力ではなく、科学とロジック・練習の成果だという。
具体的には、素材の特性を知るための化学や、体のどこをどう動かせば指先に最大パワーを込められるのかを明らかにする運動力学の知識を習得した上で、自然な動きで魅せるようなテクニックの練習を重ね、超能力のように見せるパフォーマンスとのこと。

その後も、サイババの砂を出す超能力や、誰かが選んだ数字を見ないで当てる手品的なものを、「科学とロジック」によって解き明かしつつ、それがメンタリズムだということが書かれている。

終盤では、Daigoさんがメンタリストとして活躍するまでの経緯や、その時々の葛藤などを踏まえて、読者に「夢を叶えるためには努力をして成果を出すこと」や「自分を変えるために挑戦することの大切さ」を伝えている。

読書感想

本書のどこかにも記載があったと思うが、エンターテイメントの一つである読み物として面白かった。
手品の種明かし的に、DaiGoさん自身が映る写真でパフォーマンスのやり方を解説するコーナーがあったり、心理学などの学術研究の内容を踏まえた専門的な知識に触れることができたり、読んでいて飽きない内容だったと思う。

全体を通して、基本的には「だ。である。」調なのだか、たまに急に「です。ます。」調になっており、そこは少し気持ち悪い気がした。

ただ、その違和感を覚えることで、「また出てくるかな?」と探し、先に先にと読み進めてしまう自分に気づいた。
「もしやこれも、本を読ませるためにDaiGoさんが仕組んだメンタリズムの何か?」

メンタリズムというものの不思議さ。
単なるミスかもしれないし、仕掛けかもしれない。


事実はどうあれ、最後までサーっと読んでしまったことは事実。

恐るべしメンタリズム。

ちなみに、本書のサブタイトルは「メンタリストになれる本」だが、当然ながらこれを読んだからといってメンタリストにはなれない。
私も試しに真似してみたが、本で紹介されているパフォーマンスはめちゃくちゃ難しい。
本書を読んだ上で、他にも専門書などをたくさん読み、練習に練習を重ね、身近な人で試しまくって、ようやくお客に見せられるような物になるのだと思う。

こうなるまでには相当な時間を費やし努力したんだろうな。ということが伝わる。

まとめ

日本におけるメンタリズムの草分け的存在の著書というだけあり、メンタリズムという言葉の意味をざっくり理解するには良書である。

また、本暇つぶしで読んでも面白いと思う。

DaiGoさんは、今ではユーチューバーとして好きなことを自由に発信している印象だが、昔はテレビでよく不思議なことを披露していた。
その当時を知らずない人は、是非一度読んでみると、ユーチューバーとしての印象も違ってくるのではないか。

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